乳酸菌によるコレステロール値の低下作用
健康診断などの血液検査では、コレステロール値の測定が行われます。
そしてこのコレステロール値が高いと問題があるとされています。
ですが、コレステロール自体が悪いというわけではありません。
コレステロール値には基準値というものがあり、その範囲であれば何ら問題はありません。
また、コレステロール値は頻繁に上下するものですから、過剰な心配は禁物と言えます。
確かにコレステロールの過剰摂取は、生活習慣病を発症するリスクが高まりますが、数値を元に判断することが大切です。
そしてコレステロールには、善玉コレステロールと悪玉コレステロールというものがあります。
善玉コレステロールとはHDLコレステロールと呼ばれるもので、体内にあるコレステロールを排出するという働きがあります。
そして悪玉コレステロールと呼ばれるものはLDLコレステロールのことで、コレステロール自体を体内に供給するという働きがあります。
ですがLDLコレステロールの量が過剰に増加すると、それらは血管に貯まってしまいます。
このことで、動脈硬化の発症および進行の原因となります。
コレステロールの濃度を下げる効果があるとして、昨今注目を集めているのが「乳酸菌」です。
乳酸菌と言えば、腸内環境を整える働きがあることは知られていますが、さらにコレステロールの濃度を下げるという効果があります。
乳酸菌は腸内でコレステロールと付着します。
そのことで、コレステロールを一緒に体外へ排出させます。
ですが、乳酸菌が必ずしもコレステロール値を下げるというわけではありません。
乳酸菌によるコレステロール値の低下作用は、コレステロール値が高いケースに限り、作用があったことを認められています。
コレステロール値が正常値の場合は、乳酸菌によってコレステロール値が下がることはみられていません。
そのため、乳酸菌は単にコレステロール値を下げるという作用ではなく、コレステロール値を正常な状態にする働きがあるのでは、と考えられています。